あと数日で東京をはなれる長男、今日は私の実家へ顔を見せに行きました。
今月上旬に電話で話したとき、『あちらに行ってしまう前には、もう会えないわね…きっと』と言っていた母。先週、長男自身が電話をかけて今日の訪問を約束したときには、とても喜んだそうです。
先月、義両親と食事をしたときに用意した日本酒のうち《赤武》を提げて出かけていきました。お酒の好きな『じいじ』と一緒に!と、とても楽しそうに。滞在時間は約5時間、本当にいろいろとたくさんのことを話してきたそうです。大学のこと、春からの仕事のこと、幼い頃のこと、私が大学進学のために家を離れたときのこと…などなど。
母はお買い物もなかなか思うように行けなくなっています。それでも、今日届いた生協さんの商品には、長男の好きなものがいろいろと入っていたのですって。昼食後のデザートには届いたばかりのいちご。『白いごはんと海苔が大好きなのよね?』と味付け海苔をおみやげに持たされてきました。昨夜の夕食のお魚のお煮付けは、3切れ作ってあったそうです。長男の分…ですね。孫の小さかった頃のいたいけな姿と、頼もしくなった今の姿の両方が、両親の目には同時に映っているのかもしれないと思います。
今日会うまで、寂しいという言葉を口にもしなかった母ですけれど、長男にはこう言ったそうです。
このところ、1年に一度か二度くらいしか会えなかったけれど、それでも会えないまま遠くへ行ってしまうと思ったら、やっぱり寂しいなぁと思っていたのよ
きっとこれから先も、このくらいのペースでは会えると思うのです。でもやっぱり、気持ちが違うということなのですよね。

やっぱりちゃんと会いに行ってよかったよ
こう言って帰ってきた長男が、祖父母の気持ちをしっかりと受け取ってきてくれたのは嬉しいことでした。自分が大切にされて、愛されて、見守られながらここまで生きてきたことを改めて感じてくれたことと思います。
孫たちに向けられる、祖父母たちのまっすぐな愛情は、親から向けられるそれとはまた異なる温かさを持っているように感じます。たくさんの愛情に背中を押されて新しい生活のスタートを切ることができる心強さと幸せに感謝する気持ちを忘れずに、その愛情を力にしてがんばってほしいです。
来週には、今度は次男が祖父母に会いに行くそうです。

にーちゃんと一緒に行ってもいいんだけどさ、別々に行くのも2回喜んでもらえるかもと思ってさ
…なるほど。
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長男が帰宅の途についてから、父と電話で話しました。
「長男くんが、希望に満ちた顔をしていて、明るい未来を思い描きながらそちらに向かって進んでいこうとしている様子を見て、嬉しかったよ」
母とも話しました。
「本当に頼もしくなったね。もう、何も心配することはないわね」
そして「camomille、よくがんばったね」と。
私もまた、たくさんの愛情に見守られていたのでした。