腕を骨折中の義母、ようやく固定が外れて抜糸もしていただきました。
まだまだリハビリが続くとは言え、不自由さはかなり軽減したのではないかと思います。
とにかくしっかり治すこと、同じような怪我を繰り返さないことについては、本人はもちろん家族も気をつけていかなくてはならないですね。
さて、まだ固定が外れる前のある夜。
義父が不在とのことでしたので、義母を夕食に誘いました。
我が家も夫と長男が不在で、食卓についたのは義母と次男と私。
孫と一緒の食卓はやはり楽しいのか、食も進み話も弾んで私もほっとしたのです。
食事が終わった後、クロスステッチの話になりました。
私がクロスステッチを始めたきっかけは、義母の作品を見たことです。
季節ごとにこまめに掛けかえてある額、お手洗いのドアに貼ってある小さな飾り、ベルプル…。
どれもとても繊細ですばらしく、憧れたのですね。
クリスマスで皆が集まった夜にかわいらしいクリスマスツリーのお皿を使ったのですけれど、なんとそれと全く同じデザインのクロスステッチが飾ってあって。
それを見たときには本当に驚いて、きゃーきゃーと歓声をあげたものです。
それから程なくして始めたクロスステッチが、今の私の一番の趣味となってくれました。
我が家の壁あちこちに掛けてある私の拙い作品を、ひとつひとつ褒めてくれた義母。
そんな義母は、これまでにいろいろな手仕事を趣味にしてきた人です。
クロスステッチだけでなく他の刺繍、絽刺し、木目込人形、編み物、洋裁…。
それもきちんとプロに習ったものが多いようでした。
私とは比べものにならないくらいたくさんの作品を仕上げ、暮らしを豊かにしてきたのです。
“糸や布はどこで買うの?”と尋ねられ、私が答えたお店に義母も足繁く通ったことがあったり、似たような図案が好みだったりと新しい発見がありました。
それぞれの趣味の苦労話、クロスステッチをきれいに仕上げていくコツなど、初めて聞く話もたくさんあって。
義母とふたりだけでこんなに長い時間、ハンドメイドの話をしたことはなかったなぁと改めて思いました。
腕を骨折していて、退屈な時間が多いのかしら?と思い、ちょっと持ちかけてみたハンドメイドの話題。
少しは楽しく過ごせたらいいなぁなどとおこがましくも考えていたのですけれど、私のほうが楽しませてもらいました。
以前に義母から譲ってもらった図案集をもう一度ゆっくり眺めてみようかしら?
そんなことを考えた夜でもありました。