東日本大震災から8年が経ちました。
あの日のあの時間、何をしていたのか、昨日のことのようにはっきりと覚えています。
camomille家は4人揃って私の実家へ行っていました。
大学入試が終わって進学先も決まり、お正月に会えなかったから…と祖父母を訪ねていくという次男に、《じゃあ僕も!》《じゃあ私も!》と同行したのです。数日前は高校の卒業式でした。
まだ学部生だった長男は、今ほど忙しくはありませんでしたけれど、それでも予定は詰まっていたのです。それでもその日だけはなぜか空いていて。
夫はたまたま有給休暇を取っていた日。
私はまだ在宅で仕事をしていた頃で、その日はオフでした。
なんでもない金曜日でしたのに、4人が揃って出かけていたというのは、後から思うと不思議なことでした。
あの日以降、テレビや新聞で報道されるさまざまなことは、普段の私たちの生活からは想像もできないことばかりでしたね。
画面に映し出される光景に、言葉を失ったことを思い出します。
東京でも大きな揺れがありました。
計画停電があったり、店舗から食料品や水や生活用品が姿を消したりという影響もありました。
次男の大学は入学式やオリエンテーション合宿を中止にしましたし、長男の大学は新年度のスタートを連休明けまで遅らせました。
それでも、直接大きな被害のあった地域とは比べることもできない、取るに足らないことです。
私たちにできることは何なのか?と考え、多少不便とはいえ震災前と同じ暮らしができることを申し訳なく思い、何かを楽しむ気分にはなれない日々でした。
大学2年生と高校3年生だった息子たちの年齢や現在の状況を考えると、8年という時間は決して短いものではないと思います。
でも、大切な人を失い、たくさんの想い出の品々を失い、まだ苦しみと悲しみの中にいらっしゃる方たちのことを考えると、8年は十分な時間ではないのだと思います。
元の生活を取り戻したように見える街もあります。でも、人の心は元通りではないかもしれません。
まだまだ復興途上の街もたくさんあります。一日も早く穏やかな暮らしができますようにと思います。
震災の日のこと、震災に関するいろいろなことを文章にしようと思っても、うまく言葉になりません。どんなふうに表現したとしても、軽薄な言葉を並べただけになってしまう。
それでも、今日はあの日のことを記しておきたいと思いました。
何もできない私は、今日という日にさまざなことを祈り、自分の暮らしを振り返ります。
決して忘れてはならない日であり、決して忘れることのない日です。

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